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マーケティングに活かせる行動心理学。実務で応用可能なテクニック11選【マーケティングコラム】

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人の深層心理にアプローチする行動心理学。人の心を動かす学問であるため、マーケティングにも活用されます。この記事では、行動心理学の概念やマーケティングとの親和性、行動心理学のテクニックやマーケティング活用例などをご紹介します。

 

行動心理学とは


「行動心理学」とは、アメリカの心理学者ジョン・ワトソンによって20世紀初頭に提唱されました。
例えば、「鼻をかく」「髪を触る」などの仕草や行動パターンから、心理を研究するアプローチです。

なお、心理学と経済学を合わせたものは「行動経済学」と呼ばれ、20世紀後半から発展しました。行動経済学の基礎には行動心理学があるとされ、行動心理学と行動経済学の垣根は曖昧です。

 

行動心理学とマーケティングの親和性

マーケティングに悩む場合におすすめなのは、行動心理学を活用したテクニックです。実はマーケティングでは、消費者の心理傾向を踏まえ、効果的に購買意欲を刺激する心理手法が頻繁に活用されています。行動心理学を知ることで、商品・サービスの集客や販売促進につながるかもしれません。

 

行動心理学がビジネスにもたらす具体的メリット

人の心は目には見えないものですが、行動に着目することで心理状態をはかることができます。人の行動パターンを知っておけば消費者心理をコントロールでき、商談といったビジネスシーンで役立つでしょう。

 

マーケティングに効果的な行動心理学11選

 

カリギュラ効果

カリギュラ効果とは、禁止・制限されることで、かえって気になってしまう行動心理学。

昔話の「鶴の恩返し」や「浦島太郎」も、カリギュラ効果にあたります。例えば、「●●な人は見てください」と言われるより、「●●な人以外は見ないでください」もしくは【閲覧禁止】と書かれたほうが、消費者は禁止欲によって衝動に駆られるのです。

こういった広告やキャッチコピーは、カリギュラ効果の行動心理学に則った宣伝手法です。「●●な人」と限定してターゲット以外を切り捨てることで、ターゲットを強調する作用があります。雑誌の袋とじやWebサイトの一部を見えなくする仕様も、このカリギュラ効果の行動心理学を狙ったものです。

 

ディドロ効果

ディドロ効果とは、モノに対して「統一感」や「一貫性」を求めたくなる行動心理学です。 ディドロ効果の行動心理学は、店舗のマーケティングでよく見られます。例えば、インテリアショップではまとまりのある空間をつくり、セット販売を訴求します。これは、あるモノを買うと、同一シリーズの商品を買い揃えたくなるという心理効果を狙ったもの。初回購入がリピート購入につながる可能性があります。

なお、この行動心理学をマーケティングに用いるなら、商品をシリーズ化したり、ブランドの世界観や理念を発信したりしていくことが重要です。

 

ザイオンス効果

ザイオンス効果とは、繰り返して接触する回数が多いほど、人は好感度が高まるという行動心理学です。単純接触効果ともいいます。

例えば、何度も目にする広告に惹かれる傾向にあることから、インターネットでは検索ワードや閲覧情報をもとに、ユーザーに関心が高いであろう広告を頻繁に表示します。短期間に頻繁に見てもらう方が効果的。テレビCMを集中的に放送するのはこのためです。

ただし、接触回数が多すぎると嫌われる恐れもあるので、注意が必要です。

 

バンドワゴン効果

消費者が意思決定をする際に、世間の流行りや周りの評判に左右される行動心理学を「バンドワゴン効果」と呼びます。行列のできるラーメンを目にしたときに「自分も食べたい!」と感じやすくなるようなこと。人気のあるものが、さらに人気になる現象といえます。

SNSを例に挙げると、フォロワー数が多いアカウントは「こんなにフォロワーが多いなら」と認識され、さらにフォロワーが増える傾向があります。商品・サービスの持つ価値よりも、口コミの評判に後押しされて「みんなが持っているモノは良いはずだ」という心理作用が働くのです。

 

アンカリング効果

最初に提示された金額や条件が起点になり、その後の意思決定を無意識に左右するのが「アンカリング効果」の行動心理学です。自販機の缶ジュースは100円台で売っていることが多いと思いますが、100円台という金額が一般的な目安になっているため、80円の自販機を見ると「安い!」と消費者に認識されます。

例えば、最初に1万円で売り出されていた商品が5,000円に値下がりした場合、1万円の印象が強いため、消費者はセール価格をお得に感じやすくなります。広告に元の価格と値下げ価格の両方が表示されているのは、この行動心理学を用いているのです。

 

スノッブ効果

スノッブ効果とは、限定品や一点モノなど、希少なモノに惹かれる行動心理学。「みんなと同じものは持ちたくない」という気持ちが働く心理傾向のことで、バドンワゴン効果とは真逆です。

スノッブ効果の行動心理学をマーケティングに活かすには、1日10食限定や残り1点などの数量限定、春限定・地域限定・タイムセール・会員限定などで希少性を訴求しましょう。

ただし、「手作りで丹精を込めて作り上げている」「海外からの輸入品」など、限定している理由を伝える必要があります。

 

マッチングリスク意識

不安が生じて、消費者が購入を踏みとどまる心理状態を「マッチングリスク意識」と呼びます。「商品・サービスに満足できるのか?役に立つのか?」という心理状態で、特に初めて購入するモノや高額なモノに対して、マッチングリスクは強くなります。

消費者の心理的障壁を低くするには、アフターサポート、返金・返品保証、無料サンプルなどが有効です。SNSの口コミやレビューも、不安を軽減するのに役立ちます。自社の商品・サービスを客観的に見て消費者が不安や不便に思うポイントを洗い出し、解消する工夫を考えましょう。   

例えば、オンラインショップで高額商品が「買い物かご」にまでは入るのに購入に結びつかない時などは、上にあげたような要素を商品ページに設置して経過を追ってみてください。

 

ウィンザー効果

第三者から伝えられた意見を信頼する心理傾向をウィンザー効果といいます。例えば、直接褒められるよりも、他の人から「〇〇さんが褒めていたよ」と言われる方が、信頼性が増すでしょう。口コミ効果とも呼ばれるもので、企業自体がメリットを宣伝するよりも、第三者からの意見を消費者は信じやすくなります。サイトやSNS上に口コミやレビューの掲載、アンケート結果の公表、インフルエンサーの活用などは、この行動心理学の一例です。

ただし、中立的観点を求められるので、企業側が悪い口コミを削除してしまうと、信頼性が失われます。第三者からの意見は良し悪しに関係なく掲載しましょう。

 

返報性の理論

誰かに優しくしてもらったときに「お礼をしたい!」という気持ちになる心理効果を「返報性の理論」と呼びます。化粧品の無料サンプルや食品の無料サンプルをイメージする人もいるのではないでしょうか。人は何かをしてもらった企業に対して、心理的ハードルを下げる傾向があります。また、家電量販店を例にすると、無料修理サービスの手厚さで消費者のリピート購入につながる可能性があります。

相手からのリターンを期待して「何かを施す」という行動心理学ですが、押しつけがましくならないように気を付けましょう

 

カクテルパーティー効果

人は自分の興味関心がある情報には無意識に注意が向く心理作用を「カクテルパーティー効果」と呼びます。パーティー会場のような騒がしい場所でも、興味のある内容が聞こえてくるのは、脳がたくさんの情報を無意識に取捨選択しているからです。

この行動心理学をマーケティングに活かすなら、ターゲット設定を明確にして、ターゲットの関心事を深く理解することから始めましょう。広く浅い情報は、誰にもリーチされないかもしれません。「小顔になりたいなら」「血圧を下げたいなら」など、ターゲットを狭めたアピールが有効です。

 

ウェブレン効果

「見せびらかしたい」「所得や社会的地位をアピールしたい」という虚栄心や承認欲求によって、人は高額商品を購入する傾向にあります。顕示的消費(誇示的消費・見せびらかし消費)とも表現されます。ハイブランドのロゴが入ったバッグが高額で売れるのは、ウェブレン効果によるものです。

この行動心理学をマーケティングに活かすには、「価格が高い&入手困難」「高級ブランドのイメージ」がキーワード。高額商品・サービスを訴求するには、「手作り・金箔をかける」などの裏付けが必要です。またブランドイメージを損なわないように、安易に安売りしない方が良いでしょう。

 

まとめ

人気商品・サービスの裏側には、今回ご紹介したような行動心理学に基づく仕掛けが隠されています。行動心理学を活用したテクニックや消費者心理を知り、マーケティングに役立ててください。

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